記憶

2006年2月20日 学校・勉強
記憶は、2分類される。
1)陳述記憶(個人史を時空間系列で貯蔵するエピソード記憶+知識を貯蔵する意味記憶=宣言記憶)
 側頭葉内側にある海馬を中心とした機能系(辺縁系、Papezの回路)の神経活動によって蓄えられる個人的な体験。大脳運動野から入力された感覚情報を時空間の変化とともに、記録、貯蔵し、必要に応じて運動行動に翻訳されて日常生活に生かされる。
 直接運動に影響するわけではないが、認知的な課題や系列的な課題で運動の実行とともに、考える、判断する、空間的な記憶をもとに行動を制御するといった意味で運動に影響する。

2)手続き記憶(ゲームのルールやスポーツのやり方などを覚える記憶。適応反応+条件反応+熟練運動)
 運動課題遂行に影響を与え、感覚運動野、補足運動野、運動前野、小脳、各頭頂領野、前頭前野、大脳基底核が関与している。また、空間的な記憶が必要な視覚関連課題においては、後頭頂葉と海馬が関与している。

 体験が貯蔵され、引き出されて生活に生かされるためには、記憶の記銘、出力過程が必要であり、感覚入力の段階でも、長期記憶への移行の段階でも、ワーキングメモリーへの出力や検索の段階でも、記憶に障害が認められる可能性がある。

 活動レベルが低く、混乱が継続しているような方では、前向性健忘や逆行性健忘などエピソード記憶にも混乱が認められるが、これは脳機能全体がうまく機能していない状態と考察される。

 

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